表の構文は、未定義動作だった隙間に詰め込んだものなので、あまりきれいではありません。見切り発車の害です。
段落群の内容の行が、]から始まっている場合、その行は表の最初の行になります。
複数行の表を作りたい場合、次の行以降を;から始めます。表でない行の次の行や、段落群の内容の最初の行を;から始めるのはやめてください。
;で始まる行の次の行が]で始まる場合、そこから別の表の記述となります。
さて、各行の中で列を分ける区切り文字は、;です。Semicolon-Separated Valuesの方のSSVだと思ってください。実際、SSVのデータをそのままvkhc.txt内に貼り付けて、最初の行の始めに]を足せば、表になります。
また、行の終わりには;は不要です。仮に付けた場合、それは空のセルとみなされてしまいます。もちろん、意図的なら問題はありません。
各セルの内容には、拡張記法を使うことができます。詳しくは前章を読み返してください。
- ht.something.table0
- ];ABC;Latin Alphabets
- ;[a;A B G];Greek Alphabets
- ;あいう;Japanese Hiraganas
- ここは表にはなりません。
- ];1セルのみでも表は表です。
- ];このように、表を続けることもできます。
ABC | Latin Alphabets |
ΑΒΓ | Greek Alphabets |
あいう | Japanese Hiraganas |
ここは表にはなりません。
1セルのみでも表は表です。 |
このように、別の表を続けることもできます。 |
さて、これまでの表の最初の行には、];という記号列があります。このままでもいいのですが、この2記号の間には表の題名を書くことができます。
注意してほしいのは、作者の怠慢により、題には拡張記法を適用できない点です。申し訳ありませんが、ただの文字列で我慢していただくしかありません。暇な方がいつか直してくれるだろうと期待しています。
- ]これが題名です;文字列だけが題名になれます
文字列だけが題名になれます |
この表は楽に書けますが、味気ありません。背景色や枠線を変えて、見やすい表にしましょう。
スタイルを設定ずるには、各セルの内容の直後に、]を書き、その後に,区切りで「ブロック」を並べます。ブロックの中には、似た構文の値を、スペース区切りで並べます。例を参照してください。
題の直後にも同様のスタイルを記述できます。こちらは題ではなく、表全体に適用されます。
背景色は、#から始まる6桁の16進数で指定します。もちろん、RGBの順に2桁ずつです。
- ]日本における虹の7色]#FFFFFF;赤]#FF8080;橙]#FFC040;黄]#FFFF00;緑]#80FF80;青]#40C0FF;藍]#8080FF;紫]#FF00FF
赤 | 橙 | 黄 | 緑 | 青 | 藍 | 紫 |
枠線の形は、予め定められたクラスを用いて指定します。
枠線のクラス名は、3字または4字のアルファベットからなります。
1字目 | t | |||
2字目 | T | L | B | R |
上 | 左 | 下 | 右 | |
3字目 | S | D | W | |
実線 | 点線 | 二重線 | ||
4字目 | B | (なし) | ||
太線 | 細線 |
上と左は全体に適用し、各セルでは下と右の枠線のみを指定するとよいでしょう。
ついでですが、表示位置のクラスも定めてあります。
tXL | tXC | tXR |
以上のクラス名は、HTMLのstyle属性にそのまま設定されますから、1つのブロックで指定してください。
さて、枠線の色はどうやって指定するのでしょうか。色は種類が多すぎるため、クラスで指定するのは非現実的です。このため、背景色のブロック内に、スペース区切りで同様に書きます。ただし、背景色や、他の位置の枠線の色と区別するため、最後に次のような接尾辞をつけます。
t | l | b | r |
上 | 左 | 下 | 右 |
なお、背景色がなくても、枠線の色単独で指定できます。
HTMLでは、長方形に並ぶ複数のセルを結合することができます。
本変換器では、左上にあたるセルのスタイルとして、単独のブロックで、+幅:高さのようにサイズを指定します。例えば、あるセルを、そのセルの右の2セルと結合したい場合は、+1:3と指定します。なお、幅や高さは、1であっても省略しないでください。
HTMLでは、結合されるセルのうち、最も左上のセル以外のセルは、記述しないことになっています。本変換器でもそうしてください。ただし、セルの数が行によって異なると見た目に混乱しやすいです。そこで、本変換器は、スタイルに*が含まれるセルを無視します。
結合後の大きなセルには、左上のセルのスタイルが適用されます。
- ]]#FF0000r #40FF00b;A]+2:1,tBDB tRW tXL,#0040C0r;]*
- ;B;C
A | |
B | C |
ここまで読んできて、わかりにくいと思った人は多いでしょう。
そこで、後輩が表を生成するアプリを作ってくれました。感謝して使いましょう。詳しい説明は、GitHubのページを参照してください。
生成される文字列をそのままvkhc.txtに貼り付ければ、表になります。